対応できる症状・疾患について便通がつらいとき

診察の方法

排便時に激痛がする

排便のとき或は後に痛みがあり、排便以外のときは痛くないならば裂肛と思われます。裂肛は、紙につく出血が多く排便が終わると出血は止まります。原因は、色々ありますが硬い便が原因であることが多く、便秘の改善でよくなる場合が大半です。裂肛に効く市販の軟膏はありません。医師から適切な軟膏の処方を受けてください。

残便感がある

肛門に便が残っていたり、イボ痔などがあっても残便感を訴えます。また、直腸肛門部に炎症などがあっても同様の症状を訴えます。時に、直腸ガンであることもあり必ず医師にご相談ください。

便がはさまり出ない(糞づまリ)

排便は、肛門の働きだけではなく大腸の働きが重要です。この一方もしくは両方の働きが悪くなって便通がわるくなると直腸に便がたまり出なくなります。原因として、加齢による直腸肛門部の筋力低下および弛緩、肛門を吊り上げている筋肉の過緊張、大腸がん(直腸ガン等)、直腸瘤、肛門狭窄等があります。いくら息んでも便がでないときは、当院にお越し下さい。適切に便を排出します。慣れた医師が行うことが重要です。

いきんでも便が出ない

いくらトイレでいきんでもすっきり便がでない状態を排便困難症といいます。単純な便秘であることもありますが、常態化している場合は専門の医師の診断が必要です。排便困難症の原因を知るためには、肛門括約筋力検査(マノメトリー)・排便造影検査(デフェコグラフィー)・大腸ファイバー・シッツマーク検査などの直腸肛門機能検査を行う必要があります。これらの検査を当院で受ける事ができますので、ご希望の方は、遠慮せずどうぞご来院ください。

便が細い

排便の際、最近いつも便が細くなったと感じられたときは、一度医師にご相談下さい。肛門が狭くなったときにも便は細くなりますが、大腸ガンの可能性は否定できません。

下痢がひどい

一過性に下痢がひどいときは、急性下痢症で薬などで対症療法で良くなる筈です。数ヶ月あるいは数年にわたり下痢が続くときは、精密検査が必要です。最近、ストレスによる過敏性大腸炎が増えています。また、クローン病や潰瘍性大腸炎なども増えており医師にご相談を。

便が漏れる又はおならが漏れる

加齢により、又は過去の肛門の疾患により一時的に又は慢性的に肛門の締まりが悪くなる症状が現れます。これを「肛門括約筋不全」といいますが、当院ではそのような悩みを改善するためのリハビリを行っております。看護師と共に月一回のペースでリハビリをする事で確実な結果を得ており、多くの患者さんに喜ばれています。約3ヶ月で70~80%の患者さんに改善が見られています。