対応できる症状・疾患についておしりが痛い・かゆいとき

診察の方法

肛門がはれて痛い

肛門の周りが腫れて、いつもズキズキ痛いならば肛門周囲膿瘍と思われます。この場合、発熱や肛門周囲から膿がでることもあります。排便の際、あるいは後に痛いときは裂肛が考えられます。このとき、肛門の縁に見張りいぼができて少々腫れが見られることがあります。肛門の外に花が咲いたように腫れができるときは痔核(いぼぢ)が出っぱなしになった状況で陥頓痔核といわれます。肛門のほんの入り口に小さなマメのようなしこりが出来た場合は、痔ろうもしくは血栓性外痔核です。いずれにせよ、肛門科を受診してください。

おしりに重い痛みがある

重い痛みが、どのような状況で生じるかで診断が異なります。同じ姿勢でいる時、たとえば立ちっぱなし、座りっぱなしの時などに肛門の奥がずーんと痛い場合、或はトイレの後どーんと痛い場合は、内痔核である可能性が高く肛門鏡を行えば診断がつきます。姿勢や排便と関係なく肛門の奥が重苦しく痛い場合は、周囲膿瘍や痔ろうが考えられます。また、ときに裂肛でも排便後に重い痛みを訴えることがあります。いずれにせよ、診察をしてみないと正確なことはわかりません。

お尻に電気が走るように痛い

いつ痛いのか?ずっと痛いのか?それとも夜間など決まった時間に痛いのかにより診断が異なります。「一般的には、電気が走るように」という痛みなら陰部神経痛の走行にそう場合が多く、仙骨神経症候群の一症状であることが多いのですが、肛門科専門医の診察を必ず受けてください。

おしりのまわりがかゆい

肛門周囲の皮膚は、弱酸性であり、下痢の便(アルカリ性)でかぶれるとかゆくなります。皮垂といって皮膚のたるみが原因でそこに便がついたりすると同じようにかゆくなります。また、痔ろうなどで肛門に縁に穴があきそこから膿がでて周りがかぶれてかゆくなることもあります。ときに、なんの原因もないのにかゆくなることがあります。意外に治療が長引くことがありますので医師にご相談ください。